2012/02/12

『日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。』

移転後初めての投資関連書籍のエントリです。ブログエントリをサボっていた間も一応投資関連の本は読んでいましたが、「日本株」投資に関する本を読むのは久しぶりです。今回読んだのはひふみ投信ファンドマネージャー藤野さんのこの本です。

日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。 22年勝ち残るNo.1ファンドマネジャーの超投資法日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。 22年勝ち残るNo.1ファンドマネジャーの超投資法
藤野 英人

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藤野さんの本に関しては過去に『スリッパの法則』や『ビジネスに役立つ「商売の日本史」講義』などを読んでいますが、直接投資について言及している本を読むのは初めてだったのでワクワクしつつ一晩で一気に読んでしまいました。

序盤の効率的市場仮説やアクティブ運用がインデックス投資に勝てないと言われる理由、インデックス投資のフリーライド問題についてはすでにいろいろな書籍やブログで語られていることですので詳細は割愛しますが、私も著者と同じくアクティブ運用はインデックス投資に勝てると考えて個別株に投資しています。

インデックス投資を否定した所で次に問題となるのがどのような会社に投資すべきかという点になるのですが、私はこの点に関しては個々人の努力や才能、センスによってかなり銘柄選択や手法が変わってくると考えていますので、割安な時点で買うという点以外の要素(企業の成長性、投資の社会的意義など)については実地で経験を積んで自分にあった手法を身につけるしかないと思っています。もっと極端なことを言えば、投資に割ける時間や労力、個々人の得意分野は自分にしかわからないことですし、市場平均に勝つということ(或いは絶対利益を追求すること)を第一義とするのであれば、どのような銘柄をどのように売買するかについては原理原則など無いと私は考えています。

私が一番興味深く読んだ部分は後半の日本株の今後の見通しに関してでした。私はマクロな視点から経済を見ることがどうも苦手で、マーケット全体の予想を行うことを避ける傾向があるのですが、著者の日本株が世界的に割安な水準で放置されている、昨年の東日本大震災以降日本人のリスクに対する考え方に大きな変化が起きている、日本発のコンテンツが海外でも通用する時期が来るといった見通しについては、私が尊敬している個人投資家のぱりてきさすさんや五月さんも同じような意見をお持ちのようで、日本の個別株投資をメインにしている私にとって心強く感じられました。

私は特に愛国心が強いというわけでは無いのですが、日本で生まれ育ち、今後もおそらくこの国で生きていくであろうことを考えると、どうせリスクを取るのであれば日本株でリスクを取りたいと考えていますし(特に東日本大震災以降は)、多少(ではないかもしれませんが)の困難があってもこの国は上手く乗り越えていくのではないかと楽観的に考えています。

最後に。この本では明らかにバリュー投資と思われる手法が勧められているのですが「バリュー投資」という単語は一切出てきませんでした。バフェットの「バリュー投資」という言葉は冗長だという話を思い出しつつ、バフェットやグレアムの門下生達が実践してみせた投資手法を強く意識しているのかなと感じました。

ご参考:グレアム・ドッド村のスーパー投資家たち-(ウォーレン・バフェット)

2012/01/31

2012年1月の運用成績

2012年1月の運用成績は以下の通りとなりました。

※上記パフォーマンスは、「売買手数料・税引後配当・譲渡益税込み、資金追加時は数値を修正」という条件で算出しています。

(基準価格推移)
※基準価格推移のグラフに変更しました。TOPIXは2004年末の数値を基準価格10,000としています。

(ポートフォリオ)
※組入比率上位順。

・今月の売買
売り
2229 カルビー(一部利益確定)
6750 エレコム(一部利益確定)
7751 キヤノン(損切り)
8604 野村ホールディングス(利益確定)

買い
3272 エイブルCHINTAIホールディングス(買い増し)
7867 タカラトミー(買い増し)

年初は最終日ギリギリでTOPIXをほんの少しだけアウトパフォーム。そして、約5年ぶりにiFund設定来の通算運用成績がプラ転し、同時に元本割れも解消しています。 7年近く株をやっていてこの程度かと言われると言い返す言葉もないのですが、これで改めてスタートラインに立てた感じです。売買については2229カルビーと6750エレコムの株価が想定していた利益確定ラインまで上がった所で一部売却して利益確定、年末に買い付けた8604野村ホールディングスについては+10%で全株売却し利益確定しています。また、7751キヤノンについては思う所がありこれ以上保有する理由が無くなったため損切りしています。これらの売却で得たキャッシュの一部を3272エイブルと7867タカラトミーに投入し、ポートフォリオ全体のバランスを調整しました。

個別銘柄の動きについては、2735ワッツ、3376オンリー、3711創通の1Q決算が好調で株価も堅調に推移しています。9384内外トランスラインについては待望(?)の通期業績予想の下方修正が出ましたが、思ったほど株価が下がらず、買い増しのタイミングを待っている状態です。その他の銘柄については、特記すべき事項がないので省略します。

今年の初めからポートフォリオに少し手を入れようと考え始め、今後しばらくは組み込み銘柄を時価総額500億円未満の小型株に絞ることとしました。この方針に従い7751キヤノンを全株売却し、2229カルビーも充分利が乗っていたことから保有株の大部分を売却し利益確定しています。これによりキャッシュ比率が約18%となったことから、小型割安株に絞ってスクリーニングを行い、幾つかの銘柄の開示情報をチェックしています。

また、今月は久しぶりに専業投資家の皆さんと飲む機会がありました。毎度思うのですが、この数年間の修羅場を乗り越えつつ資産を増やしている専業投資家の皆さんの話はとても面白いです。当たり前の事なのでしょうが皆さん勉強熱心で、なおかつそれぞれ独自の手法や得意分野があり、相場や個別案件の話になると何かしら面白い話がすぐに出てくるので一緒にお話していて飽きることがありません。私のような兼業で、しかもかなり適当な投資しかしていない人間が参加していていいのかなと思うのですが、それでも毎度お声掛けしてくださる皆さんに感謝しております。

今年は年初にパフォーマンスがプラ転、元本も回復してモチベーションが上がっているので、この調子で年率20%以上の成績が出せたらいいなと思っています。そのためにも、もう少し投資に割く時間を増やしていこうと考えています。

2012/01/13

『「うつ」とよりそう仕事術』

眠れないので久しぶりに読んだ本の感想でも。

ご存じの方はご存知の通り、私は数年前からうつ病を患っており、昨年の前半に急激に回復して一度はこのまま寛解か?というところまで行ったのですが、夏の終わりごろから体調が急落し、再びクスリ漬けの生活に戻っています。

そんな中、ネットで目に入ったのがこの本でした。

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酒井一太

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今まで何冊かうつ病に関する本は読んできたのですが、基本的にはどうやって寛解に至るかについて書かれているものばかりで、今現在うつ病の人がどのように社会(主に仕事ですが)と折り合いをつけていくのかということについて触れている本はなかったように思います。私自身もいつかは寛解して、昔のように働くことを常に意識していたのですが、今回の経験から、寛解を目指すよりもうつ病が寛解しないことを前提にどうやって仕事をしていくのかを考えるほうが現実的だと考え方を変えつつあります。

こういった考え方の変化の中でこの本を読んだのですが、今まで自分が実践してきたことと本の内容の多くが一致しており、私も一応うつ病患者としてそれなりに社会や仕事に最適化していたようです。

興味のある方は実際に手に取って頂くのが一番いいのですが、この本で取り上げられていた中で、いくつかこれは大事だなと思った部分があるので取り上げておきます。

・睡眠について
うつ病は脳が疲れきっている状態なので、睡眠はとても大切です。睡眠薬を飲んででも眠って脳を休めないと思考力や判断力が確実に落ちていきます。うつ病の悪化を防止するためにも必ず一定時間の睡眠を取るべきだと思います。また、短時間の昼寝はかなり効果があります。

・お金について
うつ病患者である限り、うつ病の悪化・再発によって仕事を失い、収入が絶たれる可能性は高いと考えられます。失業保険や傷病手当、自治体による自立支援医療費支給制度など、公的な補助は受けられますが、最終的には手元の蓄えが安心に繋がります。また、少なくとも数年間は無収入で暮らせるだけの貯蓄があれば、いざというときに自分の身体の回復を最優先にすればいいと開き直りができます。

・うつ病を隠さない
うつ病を隠して生活するとどうしても無理をしてしまうことが多くなります(特に仕事では)。自分のまわりの人には自分がうつ病であることを知ってもらうほうが気分的に楽になれますし、うまく立ち回れば自分を楽な環境に置いて治療に専念できます。うつ病について無理解な人も多々いますが、そういう人に対しては開き直って全力で無視するほうがいいと思います。

・仕事について
仕事はできるだけ裏方仕事を引き受けるほうがよいです。雑事を淡々と片付けて実績を作るほうが自信につながりますし、ストレスも少なくて済みます。最前線で活躍できればそれもいいのですが、仕事で失敗した時のリスクが大きいので無理はしないほうがよいです。また、体調が不安定な時期は、急な体調不良を想定して、できるだけ速く仕事を片付けておくほうがよいです。

・感情の処理
うつ病患者に対して「頑張れ」と言ってはいけないというのは有名な話ですが、それでもやはり頑張れと言う人はいます。特に体調が悪い時期はこの言葉に確実にプレッシャーを感じるので、できるだけこの類の単語をスルーする能力が必要です。

・死なないこと
これが一番大切です。うつ病の最悪期には完全に正常な判断力を失うので、とにかく死を選ばないように注意する必要があります。とにかく「生きる」という選択をすること。これしかないと思っています。

最後にネットで見つけた心に残った言葉を引用しておきます。

生の始まりは化学反応にすぎず
魂は存在せず
精神は神経細胞の火花にすぎず
人間の存在はただの記憶情報の影にすぎず
神のいない無慈悲な世界でたった一人生きねばならぬとしても…なお…
なお我は意志の名の元に命ずる 「生きよ」と!!

2012/01/01

謹賀新年 2012



あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

昨年の大晦日も一昨年同様自宅で「ゆく年くる年」を観ながらゆっくり過ごし、年を越した所で近所の神社に初詣に行ってきました。



昨年はいろいろ目標を定めていたものの、比較的大きな仕事(とはいってもそれほどたいした仕事ではないのですが…)が片付いた夏の後半頃から体調が崩れ始め、結局年末までぐだぐだした状態が続いてしまいました。夏頃までは順調に減薬が進み、年内には寛解か?と期待していたのですが、残念ながら最終的には増薬しなければならないところまで体調が落ち込んでいます。

身体についてはなかなか思うとおりにならず、過去の経験から焦ると余計に悪い影響が出るので、こうなってしまったものは仕方ないと開き直るようにしています。ということで、今年は健康回復に関しては目標なし、なるようになるだろうと考えています。

投資については昨年12月の運用成績のエントリで書いたとおり、今年も引き続き現状維持で進めていこうと思っています。2009年から2011年までの3年間である程度厳しい相場環境でもなんとかプラスを維持できるようになったので、次の上げ相場が来るまでなるべく損を出さないように運用していければと考えています。

また、昨年は体調がすぐれない時期があったものの、twitterなどを通じていろいろな方とお会いでき、楽しい時間を過ごすことができました。わざわざお時間を割いてお付き合い頂いた皆様に感謝するとともに、今年も引き続きみなさんと楽しい時間が過ごせればいいなと思っています。

長々と書いてきましたが、本年は「目標なし」「適当に」「楽しく」を合言葉になんとなく過ごせればいいかなといった感じです。今年で39になるのですが、まぁこんなもんでいいでしょう。

2011/12/30

2011年12月の運用成績

2011年12月の運用成績は以下の通りとなりました。(今月よりグラフ等をリニューアルしました)

※1上記パフォーマンスは、「売買手数料・税引後配当・譲渡益税込み、資金追加時は数値を修正」という条件で算出しています。
※2今回より過去の年間運用成績及び2005年1月来のiFund設定来運用成績を追記しています。

(2005年1月からの累計)

(個別銘柄ポートフォリオ)

・今月の売買
売り
なし。

買い
8604 野村ホールディングス

今月はTOPIXをアウトパフォームしたものの、JASDAQには敗北。とはいえ、月次収益自体はプラスだったので、今年一年を通じての運用成績は+8.31%とプラスになりました。今月は先月入ってきた配当等で少しキャッシュが余っていたので8604野村ホールディングスを買っています。これは通常のルールでは決して買付しない銘柄なのですが、ポートフォリオ全体の約1%ということで、遊びで買っています。これにより2011年末時点のでキャッシュ比率は2.7%と引き続きほぼフルインベスト状態となっています。

個別銘柄については、3272エイブルCHINTAIの本決算が出たのみでした。この会社、来年には商号変更し、株式会社エイブル&パートナーズとなるようです。もともとCHNTAIを持っていて、エイブルと合併、今回の商号変更でCHINTAIの名が消えるということで、なんとなくホールドする気がなくなっています。

今月は四季報新春号の発売月でした。最近は惰性で買っているような感じですが、念のため保有銘柄のコメント等をチェックしています。主力銘柄については引き続きポジティブなコメント、準主力は可もなく不可もなくといった感じでした。一応定期的にスクリーニングもやっていますが、これという銘柄もなく、現在のポートフォリオを維持する予定です。

なお、2011年の年間運用成績のグラフは以下の通り。今年一年の運用成績がプラスで終われたのは銘柄選択が良かったと言うより、無駄な売買をしなかったからかなと感じています。(面倒なので分析はしてません)

今年もtwitterを通じていろいろな方にお会いし、信用取引や先物、オプション、といった現物以外の取引に興味を持つ機会が多かったのですが、結局最後まで現物取引のみで通しました。今後、今以上の収益を追求するのであれば信用や先物、オプション取引も視野に入れて、そろそろ勉強と取引経験を始めるべきなのでしょうが、一度ハマるとのめり込んでしまう性格であることと、本業がおろそかになると困るという理由があるので、しばらくの間は現物取引のみで様子を見るほうがよいのかなと考えています。

それでは皆様、良いお年を!